お盆行事と塚野老師のご引退

 

 さる711日、随喜御寺院50名ほど、檀信徒800名ほどが集まり、次の差定で盂蘭盆先祖まつりが行なわれました。

12時  歴代住職報恩供養  導師は塚野昭一老師。ご老師は、今回限りで当山行事からご引退です。

13時  説教  滋賀県東円寺  藤木道明師(次号所載)

14時  先祖まつり

 713日朝は本堂のお経に引き続き、墓地を巡る盆供養が行なわれます。歴代住職の墓所からスタート。香を焚き、水の子…季節の野菜をお供えしながら19人のお坊さんが一列になって読経して巡りました。そして檀信徒各家へのお棚経に出、15日夕までに無事円成いたしました。 

 

『ご挨拶』   新潟県五泉市 洞照院 東堂  塚野昭一

 新潟地震、東京オリンピックの年、昭和39年からお世話になり、数え数えて四十六星霜。なにもすることができなかったわけですが、こうした袈裟と衣を身に纏ったおかげで僧侶として生かしていただいた。仏飯を戴いて自分の寺、地域の寺、この成願寺までものお勤めをさせてもらう。

 それが私の生涯でございました。

 この12月で齢八十となります。気が弱ったわけではありませんが、膝を悪くして正座が困難になり、今年で隠居する決意をいたしました。

 先代の方丈様奥様に20年、いまの方丈様皆様とは42年の親しいお付合いを省み、感慨無量です。こちらの檀家さん何十人ともお付き合いでき、長いことお世話になりました。

 皆様お元気で。本当にありがとうございました。合 掌

 

『心よりお礼申し上げます』   成願寺住職  小林貢人

 塚野老師との縁(えにし)四十余年。アメリカ軍大空襲の焼跡に本堂山門がようやく再建された頃より大般若・盆供養はもちろん三十三世義堯大和尚本葬・三十世長谷川孝善大和尚五十回忌供養会など成願寺の大行事で、ずっと維那(いのう・法要進行を司る要職)をお勤め頂き、熟達した詠唱と辺りを圧する声量は余人の到底及ばぬところでありました。先住職本葬時、放送録音用アンプVUメーターの針が振り切れてしまい、ひとしきり話題になったものです。

 個人的にも文字通り師兄として、2歳年下の私の心身に残して戴いたもの、指折って数えきれません。長い年月、ご苦労様でした。感謝しています。合 掌