小笹会研究助成の報告

『2010年 日本─GCC学生会議開催』

  J-GAS  代表  金子家暢

 

 J-GAS(日本─中東湾岸諸国学生協会)は「日本とGCC(中東湾岸諸国)の学生の間で対話・相互理解を図る場を創り、日本とGCCの将来的な発展に寄与すること」を目的に設立されました。

 また、日本とGCCの将来的な発展に寄与するだけでなく、複雑化した世界を見る確かな見識と思考力、行動力を養い、グローバル社会に大きく貢献できる人材の輩出も目的としています。

 J-GASは設立からおよそ2年が経ち、その間にもさまざまな活動をして参りました。

 昨年度はUAE(アラブ首長国連邦)での第1回学生会議も無事成功を収め、現在組織のさらなる拡大を推し進めているところであります。学生会議以外では、国内に学びを得ているGCCの学生との交流会等を開催しております。

 そしてこの度、J-GASは第2回目の学生会議を開催することに成功し、また今年度の学生会議は昨年度以上に充実した内容となりましたことを、ご報告申し上げます。

 今回の学生会議の成果として挙げられるのは、大きく分けて2点です。一つ目がJ-GASのネットワークを広げる機会となったこと、二つ目が次世代のJ-GASへと繋げるための素地ができたことです。

 今回の学生会議は、今まで偏重気味であったJ-GASのネットワークを広げる良い機会となりました。これまでにJ-GASはUAEにネットワークが偏っておりました。しかし、当協会はあくまでGCCを包括的に捉えることを一つの目的としておりますので、ネットワークの多角化が課題とされてきました。それが今回の学生会議により、オマーンそしてカタールへとネットワークを拡大する手がかりとなりました。

 今後は今回培った、また既存のネットワークを更に強固にすべく務め、さらにサウジ・アラビア、クウェート、バハレーンといった他のGCCの国々とのネットワークを構築できればと思っております。

 さらに、今回の学生会議開催により、次世代のJ-GASを迎えるための基礎の一部分が築かれました。当協会は設立してから日があまり経っておらず、相対的に若い学生団体の部類に入ります。そして、設立から2年経った今、私を含めた当時J-GASを創立した幹部は、J-GASの次の時代を担う世代への橋渡しをすべくこれまでにさまざまな角度から模索をして参りました。せっかくたくさんの方々にご支持を頂き、今日まで運営を続けてこられたJ-GASですので、どうやってこの組織を良い形で次の世代に引き渡せば良いか模索して参りました。

 こうして模索をする中で、一つの目標として「学生会議開催の恒例化」がございました。学生会議の開催は、正直申し上げまして一筋縄では行かないことを昨年度の第1回学生会議開催の際に痛感いたしました。今年度の学生会議開催も、昨年度に続き決して容易なものではありませんでしたが、2回の学生会議開催の成功を収め、また去年に引き続き学生会議開催を応援して下さった方々との関係強化も確認でき、今後安心して次世代にJ-GASの将来を託せると確信いたしました。

 来年度以降も、学生会議中のみならず、国内におけるGCCの学生との交流会を始めとするその他J-GASの活動に対し是非ご理解、ご支援を賜れれば幸甚に存じあげる次第であります。 
                            合 掌