沖縄空手道剛柔流尚礼館 成願寺道場について

                 渉外部長 諸田 博

 

 

 私たち沖縄空手道剛柔流尚礼館は、昨年6月から境内をお借りして練習に励んでおります。

 

■沖縄空手道剛柔流の歴史

 明治の末、中国福建省で長年に亘り拳法を修行された東恩納(ひがおんな)寛量(かんりょう)先生が、この拳法に沖縄伝来の格闘術である「手()」の良さを加味して那覇手と呼ばれるものを創作され、さらに高弟の宮城長順先生がこれを体系化し剛柔流と命名しました。

 もととなった中国拳法のルーツは禅宗の初祖である菩()(だい)(だる)()が嵩山少林寺で修行僧に指導した少林拳です。

 剛柔流の型には十八、三十六、百八等の少林拳の型名が多く含まれています。

 

■私たちの尚礼館

 沖縄は「守礼の門」でも知られる礼の邦です。尚礼館も、開祖宮城長順先生の高弟のお一人である渡口政吉先生が沖縄が誇りとする礼を重んじるという意味から命名され、昭和29年に剛柔流としては戦後初の道場をコザ市に開設されました。渡口先生は工夫を重ね、撃破、鶴破、白鶴の型を尚礼館空手道の練習体系として完成させました。

 

■尚礼館空手の特徴

・練習は普及型から古流型まで、段階を追って難易度が上がってゆきます。時間を経て振り返ってみると、知らぬ間に難しい型ができているように無理なく練習が構成されています。それぞれの型には型の応用を理解するための分解がありますが、他会派・流派のような型の部分毎を取上げた細切れの分解ではなく、初めから終わりまで連続した動きの分解です。これは渡口先生が工夫に工夫を重ねて作り上げられたもので、我々尚礼館空手のみが持つ大変優れた財産です。また、型の応用に資するため、多くの投げ技を含む基礎組手の練習もします。

・予備運動を短時間で済ませてしまう道場が多い中、一時間半の練習時間の内30分を予備運動に割きます。尚礼館独自の予備運動は型の習得と不可分のもので、怪我を防ぐ準備運動としての意味も有りますが、運動を通して型に活かすための身体の動きを学びます。

・開祖が指導されたそのままの正伝の剛柔流を指導します。例えば蹴りでは元々の剛柔流には上段蹴りや廻し蹴りの様な派手な技は有りませんので、下段と中段の蹴りのみを練習します。

・尚礼館空手は本来の武術として急所を攻撃する危険な技も多く含むため、約束無く技を掛けあう自由組手は原則として行ないません。型演武の優劣を競う大会は年に一度開催します。

 

■尚礼館空手の練習をお薦めします

・空手は礼に始まり礼に終るので、礼節が自然に身につきます。

・無理はさせず、年齢、体力に応じた指導をします。

・呼吸を重視するので気の流れが良くなります。

・護身術が身につき、健康な体が養われます。何より自信が付きます。

 

■入門随時受付中。まずは見学においでください。

・練習日 火・木曜日 少年部 午後6時〜7時半

           一般部 午後7時半〜9時

・月 謝 5,500円(入会金5,000円)

・連絡先 伊藤師範宅 03(3375)4658