平成22年 秋の観音詣りの報告

 

 昨年は1111日(木)から豊川稲荷妙厳寺拝登をメインに東海地方の名刹を巡拝しました。

 晴天に恵まれた11日、一行は観音堂にて読経後、大型バスにて東名高速を進みます。足柄を過ぎた辺りから雪をいただく富士山が顔を出し、なんとも美しい姿。茶畑の牧ノ原台地、水面きらめく駿河湾を眺めながら豊川稲荷へ。狐の土産物が並ぶ参道を抜けると重厚な総門をくぐります。この門は明治十七年改築の総欅造りで、特に鱗のような木目「如輪目(じょりんもく)」の巨大な一枚板の門扉は千有余年の樹齢を重ねた類い稀な銘木として知られています。記念撮影ののち、客殿でお茶のもてなしをいただくと、山主の本宮顯道老師にお話しをいただきました。

 豊川稲荷だ枳尼真天(だきにしんてん)の祀られる本殿にて、山主老師のご指導に則りご祈禱を受ける一行。願文と参列者の名前が読み上げられると、慣れないことに緊張しながら手を打ってお応えしました。法堂に移ってご本尊の千手観音さまに拝登のお礼のお経を上げ、精進料理をいただいて豊川稲荷を後にしました。

 ほど近くの養学院はぼけ封じのお不動さまが有名で、みちびき不動の名で親しまれていますが、私たちは本堂脇に安置された白寿観音にまずは参拝。歳をとっても健康で身も心もしっかりと長寿を保てるよう願いのこもったありがたい観音様で、一行のお経にも熱が入ります。念を入れてお不動様にも参拝し、今夜の宿、舘山寺温泉「九重」に投宿しました。

 明くる日、バスは浜松インターから天竜の栄林寺へ。栄林寺は天竜川の支流二俣川のほとりに佇む名刹で、大本山永平寺、可睡斎の要職を務めた住職の櫻井孝順老師が迎えてくださいました。本堂にてお経のあと、落ち着いた趣きの客殿で茶菓のもてなしを受けながらお話しをいただきました。

 続いて焼津全珠院へ。平成15年にできたばかり、巨大なお身体から功徳がわき出ているような迫力の千手観音に参拝。住職の曽根宏規老師に観音様の脇手の功徳等詳しくお話しいただきました。

 まぐろやしらすが名物の焼津さかなセンターで昼食と買い物を済ませ、成願寺への帰路につきました。(了)